10月に入り、朝晩はひんやりする日が増えてきました。
周りの人は「寒くなってきたね」と話しているのに、自分だけ暑く感じる。
顔や首まわりは汗ばむのに、足先に触れると冷たい。
そんな、暑いのか寒いのかわからないような感覚に戸惑うことはありませんか?
更年期には、急に顔や上半身が熱くなる「ほてり」や、汗をかきやすくなるといった変化が現れることがあります。
そこに秋の気温差が重なると、服装や室温の調整が難しく感じられることもあります。
今回は、更年期のほてりと冷えについて、体の変化を理解しながら、毎日の暮らしで無理なくできる工夫をお話しします。
更年期のほてりと冷え。「暑いのに手足は冷たい」と感じることも
「顔は暑いのに、足先は冷たい」
「上半身は汗をかいているのに、お腹まわりは冷える」
「周りの人と暑さの感じ方が違う」
更年期の時期には、そんな体感の違いに戸惑う方もいます。
特に秋は、朝晩と日中の気温差が大きくなります。
朝は肌寒くて上着を着たのに、昼間は急に暑く感じて脱ぎたくなる。
少し落ち着いたと思ったら、今度は汗が冷えて寒くなる。
一日の中で何度も服装を調整するのは、意外と大変なものです。
ただし、ほてりと手足の冷えが同時にあるからといって、必ずしも同じ原因で起こっているわけではありません。
更年期の変化に加えて、気温や服装、普段の体調などが関係している場合もあります。
更年期に急に暑くなるのはなぜ?

更年期には、女性ホルモンの分泌が大きく変化します。
この変化は、体温の調整にも影響することがあります。
それまで気にならなかった室温でも急に暑く感じたり、特に暑い場所ではないのに顔や首まわりが熱くなったり。
こうした急なほてりは「ホットフラッシュ」と呼ばれています。
ホットフラッシュは突然起こることも
ホットフラッシュは、顔や首、胸のあたりが急に熱くなる感覚です。
汗が出たり、動悸を感じたりすることもあります。
数分ほどで落ち着く場合もありますが、起こる回数や強さには個人差があります。
仕事中や人と話しているときなど、自分の都合とは関係なく起こることもあります。
「さっきまで普通だったのに、急に暑くなった」
そんな変化が繰り返されると、外出時の服装や室温が気になるようになるかもしれません。
ほてりが落ち着いた後に寒く感じることも
急に暑くなって汗をかいた後、汗が冷えて肌寒く感じることがあります。
特に秋は、外の空気がひんやりしているため、汗をかいた後の寒さが気になることもあります。
暑いときは涼しくしたい。
でも、落ち着いたら今度は寒い。
そんなときは、ずっと温め続けたり、反対に冷やし続けたりするより、そのときの体感に合わせて調整することが大切です。
更年期の手足の冷えは、ほてりとは別に考えてみる
更年期になると、体の変化をすべて女性ホルモンの影響と考えてしまうことがあるかもしれません。
けれど、手足の冷えには気温や血流の変化、体質、生活習慣など、さまざまなことが関係します。
寒さを感じると、体は熱を逃がしすぎないように手足の血流を調整します。
そのため、顔や上半身は暑く感じていても、足先は冷たいという状態が起こることもあります。
ただし、冷えの原因は人によって異なります。
「更年期だから仕方がない」と決めつけず、どんなときに冷えるのかを見てみましょう。
秋の気温差による冷えや、体のこわばりについては、こちらの記事でもご紹介しています。
▶︎ 🔗「朝晩はひんやり。秋の『冷え始め』に気をつけたいこと」
冷えを感じる場所や時間を確認する
たとえば、
- 朝起きたときに足先が冷たい
- 長時間座っていると足元が冷える
- 夕方になると手が冷たくなる
- ほてりが落ち着いた後に寒くなる
- 入浴すると手足が温かく感じる
このように、冷えを感じる場面は人それぞれです。
「いつ、どこが、どんなふうに冷えるのか」
少し意識してみると、自分に合った対策を考えやすくなります。
更年期のほてりと冷え。秋に取り入れたい4つの工夫

更年期の温度感覚の変化に対して、すべてを一度に整えようとする必要はありません。
暑さと寒さの両方を感じるからこそ、そのときに調整しやすい環境をつくっておくことが役立ちます。
1.脱ぎ着しやすい服装を選ぶ
朝晩は寒いからと厚着をすると、急にほてったときに暑く感じることがあります。
薄手のカーディガンや前開きの上着など、簡単に脱ぎ着できるものを選んでみましょう。
首元が詰まりすぎない服や、汗をかいても不快になりにくい素材も便利です。
寒さを我慢する必要も、暑さを我慢する必要もありません。
そのときの体感に合わせて調整できることが大切です。
2.手足の冷えには部分的な工夫を
上半身が暑いときに、全身を厚着で温めるのはつらいものです。
そんなときは、足元だけ靴下を履く、ひざ掛けを使うなど、冷えを感じる場所に合わせて調整してみましょう。
反対に、ほてりが強いときは、上着を脱いだり、涼しい場所で休んだりする方法もあります。
全身を同じように温めたり冷やしたりしなくても大丈夫です。
3.ほてりを感じたら、少し涼しくする
急に顔や上半身が暑くなったときは、無理に我慢せず、涼しい場所へ移動したり、風を当てたりしてみましょう。
飲み物を少しずつ飲むのもよいでしょう。
また、熱い飲み物や辛い食べ物、カフェインなどが、ほてりのきっかけになる方もいます。
必ず控えなければならないわけではありませんが、「これを飲んだ後に暑くなることが多いかも」と感じたら、量やタイミングを見直してみるのもひとつです。
4.睡眠や疲れにも目を向ける
夜中にほてりや汗で目が覚めると、翌朝に疲れが残ることがあります。
寝室の温度や寝具を調整し、暑くなったときに掛け布団を外しやすくしておくと便利です。
また、忙しい日が続いているときは、休息の時間も大切にしたいところです。
更年期の不調をすべて生活習慣だけで改善できるわけではありませんが、毎日の負担を少し減らすことはできます。
夜間のほてりや睡眠の変化によって、朝から疲れを感じることもあります。
▶︎ 🔗「寝ても疲れが取れない…秋に感じる『朝のだるさ』」
更年期の不調を「年齢のせい」だけで片づけない
更年期には、ほてりや発汗だけでなく、睡眠の変化、疲れやすさ、気分の落ち込みなど、さまざまな不調を感じることがあります。
ただし、同じ年代でも症状の現れ方は人それぞれです。
ほとんど気にならない方もいれば、日常生活に影響するほどつらい方もいます。
また、ほてりや冷えがあるからといって、必ず更年期が原因とは限りません。
急に強い症状が現れた場合や、動悸、めまい、強い疲労感などが続く場合は、医療機関で相談することも大切です。
更年期の症状については、婦人科などで相談でき、状態に応じた治療の選択肢もあります。
我慢することだけが、付き合い方ではありません。
更年期の温度感覚は、その日の体に合わせて
秋は、暑さと寒さが一日の中で入れ替わる季節です。
そこに更年期のほてりや冷えが重なると、「今日は何を着たらいいんだろう」と迷うこともあるかもしれません。
でも、いつも同じ服装や過ごし方に合わせる必要はありません。
暑ければ少し涼しくする。
足元が冷えたら、そこだけ温める。
疲れている日は、少し休む。
そのときの体の感覚を確かめながら、できることを選んでみましょう。
更年期は、体の変化が気になりやすい時期でもあります。
だからこそ、無理に以前と同じ状態へ戻そうとするのではなく、今の自分に合った過ごし方を少しずつ見つけていきたいですね。
Q1.更年期に顔は暑いのに手足が冷えることはありますか?
更年期には顔や上半身が急に熱くなるほてりが起こることがあります。一方、手足の冷えには気温や血流の調整なども関係するため、両方を同時に感じる場合があります。ただし、必ずしも同じ原因とは限りません。
Q2.更年期のホットフラッシュはどんな症状ですか?
顔や首、胸のあたりが突然熱くなり、汗をかいたり、動悸を感じたりすることがあります。症状の強さや回数には個人差があり、夜間に起こって睡眠を妨げる場合もあります。
Q3.更年期のほてりと冷えには、どんな服装がよいですか?
薄手の服を重ね着し、暑いときには脱ぎ、寒いときには羽織れるようにすると調整しやすくなります。足元だけ冷える場合は、靴下やひざ掛けなどを取り入れる方法もあります。
Q4.更年期のほてりは病院で相談できますか?
はい。婦人科などで相談できます。日常生活に支障がある場合は、ホルモン補充療法やその他の治療について、体調や持病などに合わせて医師と検討することができます。
Q5.更年期の冷えは温めれば改善しますか?
冷えを感じる部分を温めることで心地よく過ごせる場合があります。ただし、冷えの原因はさまざまで、温めるだけですべて改善するとは限りません。急に冷えが強くなった場合や、痛み・しびれ・皮膚の色の変化を伴う場合は医療機関に相談しましょう。
