10月に入り、朝晩の空気がひんやりしてきました。
この時期になると、
「朝起きたとき、首が動かしにくい」
「最近、肩が重い気がする」
「気づくと肩に力が入っている」
そんな変化を感じることはありませんか?
秋の首肩こりは、「寒くなったから」のひと言だけではなく、気温の変化に体が合わせようとすることや、寒さを感じたときの姿勢、普段の過ごし方などが重なって感じやすくなることがあります。
まだ本格的な寒さではない今の時期だからこそ、首や肩の小さな変化に気づいておきたいところです。
朝晩の冷えや、10月に入り始める体の変化については、前回の🔗「朝晩はひんやり。秋の『冷え始め』に気をつけたいこと」でもご紹介しています。
秋の首肩こり、「最近ちょっと重い」から始まることも
真冬なら、「寒くて肩に力が入る」という感覚はわかりやすいかもしれません。
でも10月は、昼間は暖かい日もあります。
そのため、首や肩のこわばりと気温の変化が結びつかないこともあります。
朝晩はひんやり。
日中は暖かい。
建物や電車の中では暑く感じる。
一日の中でも体が感じる温度は何度も変わります。
寒いと感じた瞬間、無意識に肩をすくめたり、腕を体に寄せたり、背中を少し丸めたりすることがあります。
一回一回は小さな動きでも、それが普段のデスクワークやスマートフォンを見る姿勢などと重なると、夕方になって「肩が重い」「首を回したくなる」と感じることがあります。
気温が下がると首や肩がこわばるのはなぜ?

気温が下がると、体は外へ熱を逃がしすぎないように調整します。
手足が冷たくなったり、「ちょっと寒い」と肩をすくめたりするのも、そのときに感じる変化のひとつです。
だからといって、気温が下がれば誰でも肩こりになるわけではありません。
大切なのは、そこに何が重なっているかです。
同じ姿勢が続いていませんか?
パソコン作業やスマートフォンを見ているとき、気づけば長い時間ほとんど同じ姿勢になっていることがあります。
寒さで少し肩に力が入った状態のまま、さらに動かない時間が続く。
そんな日は、首や肩のこわばりを感じやすくなります。
「姿勢を正しくしなければ」とずっと意識する必要はありません。
むしろ、ひとつの姿勢を長く続けないこと。
ときどき立つ、肩を動かす、目線を画面から外す。
そのくらいの小さな切り替えを入れてみましょう。
寒いと無意識に体を小さくしていることも
朝、外へ出た瞬間に「寒っ」と肩をすくめる。
思い当たる方も多いのではないでしょうか。
寒さを感じると、首を縮めるようにして肩を上げたり、背中を丸めたりすることがあります。
問題なのは、一瞬そうなることではありません。
その姿勢のまま歩いたり、電車に乗ったり、仕事を始めたりして、力が入った状態が長く続いてしまうことです。
ときどき「今、肩が上がっていないかな?」と確認して、ふっと力を抜いてみるだけでも、自分の状態に気づくきっかけになります。
秋の首肩こりには「強くほぐす」より、まず少し動かす

肩がこると、ついグイグイ揉んだり、強く伸ばしたりしたくなるかもしれません。
でも、こわばっている体を無理に大きく動かす必要はありません。
肩を上げて、ストンと下ろす
息を止めずに両肩をゆっくり持ち上げて、ストンと下ろします。
何度も繰り返す必要はありません。
「あ、肩に力が入っていたんだ」と気づくだけでも十分です。
首だけでなく肩甲骨まわりも動かす
首が重いと、首ばかり回したくなります。
そんなときは、肩を前後にゆっくり回したり、腕を軽く後ろへ引いたりして、肩や背中も一緒に動かしてみましょう。
痛みを我慢して大きく動かす必要はありません。
「気持ちよく動かせるところまで」を目安にします。
30分、1時間ごとに完璧にやらなくてもいい
「こまめに動きましょう」と言われても、仕事中に時間を決めてストレッチするのは難しいことがあります。
トイレへ行ったとき。
飲み物を取りに立ったとき。
電話が終わったとき。
普段の動作のついでに肩を一度回す。
それなら、少し取り入れやすくなります。
続けるために大切なのは、完璧にやることより、生活の中に無理なく入れられることです。
秋の首肩こりは「冷やさない」工夫も
10月は、真冬のような厚着はまだ必要ありません。
だからこそ便利なのが、脱ぎ着できる服装です。
薄手のカーディガンやストールなどを一枚持っておくと、朝晩の冷えや室内外の温度差に合わせやすくなります。
また、お風呂に入ったときに「首や肩が楽になる」と感じるなら、体が思った以上に冷えていたり、力が入っていたことに気づくきっかけにもなります。
温めればすべての肩こりがよくなる、ということではありません。
「温かくすると心地よい」と感じるときに、無理のない範囲で取り入れてみましょう。
首肩こりだけでなく、疲れや睡眠も振り返ってみる
首や肩がつらいと、どうしてもその場所ばかり気になります。
でも、
「今週は忙しかった」
「最近あまり眠れていない」
「ずっとパソコンに向かっていた」
「朝晩が冷えてきた」
と振り返ると、ひとつではなく、いくつかのことが重なっている場合があります。
体は、気温だけに反応しているわけではありません。
仕事の忙しさや睡眠、気持ちの緊張、生活のリズムなど、さまざまな変化を受けながら毎日調整しています。
自律神経も、体温や血流などを意識しなくても調整している仕組みのひとつです。
だからこそ、「肩こりをなんとかしなければ」と首や肩だけに目を向けるより、
今日は冷えていなかったかな。
ずっと同じ姿勢ではなかったかな。
少し疲れがたまっていないかな。
そんなふうに、少し広く自分の状態を見てみることも大切です。
首や肩のこわばりだけでなく、寝ても疲れが取れない、朝から体が重いといった変化が気になる方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
秋の首肩こりは、小さな変化に気づくところから
本格的な冬になる前の10月。
まだ寒さがそれほど強くないからこそ、「最近なんとなく首や肩が重い」という変化を見過ごしやすい時期でもあります。
無理に姿勢を正そうとしなくても大丈夫。
強く揉んだり、頑張ってストレッチしたりしなくても大丈夫。
肩に力が入っていたら、一度抜いてみる。
長く座っていたら、少し立ってみる。
冷えていたら、一枚羽織る。
そんな小さな調整を、その日の体に合わせて重ねていきましょう。
季節がゆっくり変わっていくように、体も少しずつ次の季節へ向かっています。
Q1.秋になると首や肩がこりやすくなることはありますか?
秋だから必ず首肩こりが起こるわけではありません。ただ、気温が下がって肩に力が入ることや、長時間同じ姿勢で過ごすことなどが重なると、首や肩のこわばりを感じることがあります。
Q2.首肩こりを感じたら温めたほうがいいですか?
温めて心地よく感じる首や肩のこわばりでは、入浴などを取り入れる方法があります。ただし、急なけがや腫れなど原因によって適した対応は異なります。
Q3.デスクワーク中の首肩こりには何をすればいいですか?
ずっと「正しい姿勢」を保とうとするより、ときどき姿勢を変えたり、立ったり、肩や首を無理のない範囲で動かしたりして、同じ状態を長時間続けないようにしてみましょう。
Q4.首肩こりで医療機関を受診したほうがよい場合はありますか?
強い痛みが続く、腕のしびれや力の入りにくさを伴う、発熱などほかの症状がある、日常生活に支障が出るといった場合は、単なる肩こりと決めつけず医療機関への相談をおすすめします。
