6月のお休み•••毎週水曜日、1(日)、15(日)、22(日))

【味覚と感覚のつながりが、心とからだに与える影響】

先日、富山県に住む知人と会話していて、「サスの昆布締め」なるものを知りました。私も食べたことはないのですが、サスとはカジキマグロのことだそうです。昔からある富山の郷土料理で保存食として今でも地元ではスーパーなどで年中売ってるそうです。昆布には旨味成分グルタミン酸が豊富…そこでふと思ったんです。

――「味覚って、感情や体調にもすごく影響してるなぁ」って。

味を感じるとき、私たちはただ“舌”で味わっているのではありません。

実は、味覚の情報は脳の感覚野に伝わり、過去の記憶や感情と結びついて 「おいしい」「しあわせ」「ホッとする」などの感覚として広がっていくのです。

たとえば、疲れているときに甘いものを食べるとほっとしたり、 体調が悪いと、いつも好きなはずの味がピンとこなかったり……

これは神経系と味覚、そして感情の連動なんですね。

東洋医学でも、味覚は「五味」といわれる5つの味に分けられ、 それぞれにからだへの働きがあると考えられています:

  • 酸味:肝を助け、引き締める働き
  • 苦味:心を鎮める
  • 甘味:脾を補い、緊張を緩める
  • 辛味:肺を開き、巡りをよくする
  • 塩辛味(鹹味-かんみ):腎を助け、潤す

その日の気分や体調によって、欲しくなる味が変わるのは、 からだが“自分に必要なバランス”を感覚で教えてくれているサインかもしれません。

そして、味わうことそのものが、自律神経を整える行為でもあります。

丁寧に味わい、ゆっくり噛むことで、 副交感神経が働き、心が落ち着き、消化吸収も良くなります。

「味わうこと」は、五感と神経、そして心を整える第一歩。

これからの食事の時間が、もっと自分を大切にするひとときになりますように

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