冬の睡眠トラブルは気温より「自律神経の失調」が原因
1月も下旬に入り、1年で最も寒さが厳しい時期を迎えました。「外が寒いから、布団から出たくない」「冬は眠りが浅い気がする」と感じている方も多いのではないでしょうか。
実は、冬の睡眠トラブルの本当の原因は、単なる「外気温の低さ」だけではありません。背景には、冬特有の環境によって引き起こされる**「自律神経の失調」**が大きく関わっています。
今回は、冬に睡眠が乱れるメカニズムと、その対策について東洋医学的な視点も交えてお伝えします。
冬になると睡眠が乱れる理由
冬には、私たちの体のリズムを狂わせる「季節特有の要因」が重なっています。
日照時間の減少によるリズムの乱れ
冬は太陽が出ている時間が短くなります。日光を浴びる時間が減ると、睡眠ホルモンである「メラトニン」の原料となる「セロトニン」が十分に作られません。その結果、体内時計が狂いやすくなり、夜になっても自然な眠気が訪れにくくなってしまうのです。
寒暖差ストレス
暖房の効いた室内と、凍てつくような屋外。この激しい温度差を行き来するたびに、体温を調節するために自律神経がフル稼働します。これを「寒暖差疲労」と呼びますが、この疲労が蓄積すると自律神経が疲弊し、夜の切り替えがうまくいかなくなります。
睡眠の質を左右する本当の原因“自律神経の失調”

冬の睡眠不足の正体は、気温そのものではなく、過酷な冬の環境に耐えようとして起こる**「自律神経の失調」**にあります。
交感神経の働きすぎ
寒さを感じると、体は熱を逃がさないように血管をギュッと収縮させます。これは「交感神経」が優位な状態です。冬はこの状態が一日中続くため、寝る直前になっても体が「戦闘モード」から抜け出せず、リラックスできないのです。
冬に限らず、「夜に頭が冴えて眠れない」「布団に入ると不安になる」といった状態は、自律神経の乱れが初期サインとして現れていることも少なくありません。
🔗👉 [夜眠れない…それ「自律神経の乱れ」のサイン?]
副交感神経が働きにくい冬の体
本来、深い眠りにつくためには「副交感神経」が優位になり、手足の先から熱を放散して深部体温を下げる必要があります。しかし、自律神経が乱れていると、足先は冷えたままで熱がこもり、脳がオーバーヒートしたような状態になって眠りが浅くなってしまいます。
睡眠時間を確保していても疲れが抜けない場合は、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいっていない可能性があります。
🔗👉 [寝ても疲れが取れない理由|交感神経と副交感神経]
冬こそ大切にしたい夜の習慣
自律神経を整え、冬の夜を快適に過ごすためのポイントは2つです。
体温マネジメント
寝る90分前までに入浴を済ませ、一度しっかり体温を上げることが大切です。その後、体温が下がっていくタイミングで布団に入ると、自然な眠気が訪れます。足先が冷えて眠れない方は、入浴後のポカポカしているうちに靴下を履き、布団に入る直前に脱ぐのが効果的です。
寝る前の緩める習慣
以前の記事 「就寝前にやめたい5つのNG習慣」 でもお伝えしていますが、冬は特に「何をするか」より「何をやめるか」が睡眠の質を左右します。スマホを置き、じんわり温かいアイマスクをしたり、深い呼吸を意識したりして、交感神経のスイッチを切る時間を持ちましょう。
冬の不調を軽くする鍼灸アプローチ

自律神経が自分ではコントロールできないほど乱れてしまった時は、鍼灸によるケアが非常に有効です。
鍼灸施術は、体に直接「緩むきっかけ」を与えます。
- 背中や首回りの強張りを緩め、自律神経の通り道を整える
- お灸の温熱刺激で、冷え切った内臓から温める
- 「気」の巡りを整え、頭に上った熱を足元へ引き下げる
これらによって、冬の寒さに負けない、しなやかな自律神経を取り戻すことができます。
「冬だから眠れないのは仕方ない」と諦めず、一度お体のメンテナンスをしてみませんか?夜の睡眠が変われば、冬の朝の景色もきっと変わって見えますよ。
「冬の睡眠不足を解消して、スッキリした毎日を過ごしたい」という方は、ぜひ当院へご相談ください。
Q1:冬はどれくらい寝るのが理想ですか?
A1:東洋医学では、冬は「早寝遅起き」が養生の基本とされています。夏よりも少し長めに睡眠を取り、エネルギーを蓄えるのが自然の理にかなっています。
Q2:電気毛布を使ってもいいですか?
A2:就寝前に布団を温めるのには最適ですが、つけたまま寝ると体温調節機能が落ち、自律神経がさらに乱れる原因になります。寝る直前にスイッチを切るのがおすすめです。
Q3:鍼灸は冷え性にも効きますか?
A:はい、得意分野です。血流を改善し、自ら熱を生み出せる体づくりをサポートします。
「手足を温めても眠れない」という方ほど、体の内側から整えるケアが必要なケースが多いです。








