最近、「前向きに生きよう」「良いエネルギーを持とう」「感謝の気持ちを忘れずに」
そんな言葉をよく耳にする機会がありました。
確かに、それはとても大切な姿勢なのだと思います。
でも、どんなときもそう思えるわけではないのが人間じゃないでしょうか。
私自身、ある学びの場で、そんな空気感に少しだけ違和感を覚えたことがありました。
誰もが前向きで、感謝を語り、夢や数字を目標に語る。
それは素晴らしいことかもしれないけれど、
「それができないとダメなのかな?」と、ちょっと窮屈にも感じたのです。
「このくらいで来ていいのか迷いました」と言われるたびに
これは、私が施術をしているときにもよく感じることです。
「もっとつらくなってから来ようと思ってました」
「こんなことで鍼灸に行っていいのか、迷ったんです」
そんなふうに、体のサインを感じながらも我慢してしまう方がとても多くいます。
でも、私はいつもこう思います。
つらいと思った“その時”が、整えるタイミングです。
頑張れなくても、前向きじゃなくても、
何も話せなくても、うまく言えなくてもいいんです。
そのままのあなたで、じゅうぶん理由になります。
がんばらなくても、整えていい。
私もときどき、「もっとちゃんとしなきゃ」「前向きに見せなきゃ」と思うことがあります。
でも最近は、そんな気持ちに気づいたら、そっとこう声をかけるようにしています。
今の自分で、いいんだよ。
整えることって、「前に進むこと」じゃなくて
「立ち止まって深呼吸すること」なのかもしれません。
言葉を選ぶ余裕がなくても、感謝の気持ちが出てこなくても、
それでも整っていくことはできる。
今のあなたのままで、大丈夫です
「まだ我慢できるし…」
「こんなことで行っていいのかな…」
そんなふうに迷っている方に、私は伝えたいです。
そのままのあなたで、大丈夫です。
つらいと思った時点で、もうケアが必要です。
無理をする前に、立ち止まって整える場所がここにあります。
頑張らなきゃ、前向きじゃなきゃ、と思ってしまうときこそ、
そっと一呼吸、してみてくださいね。